2007.11.30 Friday
後世にまで残したい日本の渓流・ベスト3の第1位
第1位 新潟・某地域・日本海に注ぐ某川
約30年前、はじめてヤマメ・イワナのフライフィッシングをおぼえたのは、この川でした。また、私は数年前、主な目的として釣りをするために、この川から1時間半圏内に2年間居住していました。しかし、2年間でこの川へ釣りのために入ったのは2回だけです。なぜそんなに少なかったかと言いますと、ひとりでも川に立ち入る人数を減らしたかったから。人が渓流に立ち入ることで、生態系にどれほどの影響があるのかわかりませんが、とにかく、この川を守りたいので、まずは率先して自粛したわけです。

残念ながら河口付近には、橋があり、不法投棄のゴミが散乱していたり、海からの漂着物があったりということはあっても、ひとたび入渓すれば、30年前とまったく変わらない姿がそこには残されています。小ヤマメが群れる淵、イワナが無邪気に戯れる落ち込み、そこここに懐かしい記憶がよみがえってきます。この川の近くには民家もなく、唯一あった畑は、いまはあるじをうしなったのでしょうか、荒れ果てており、まったくひとけはありません。昔あった畑へ水を引くためのパイプは、残骸がわずかに残っているのみで。壊れて流され、いまは廃棄物と同化しています。

この川の特長として、河口付近からイワナ・ヤマメが釣れるという、かなり特異な環境があげられます。河口に架かる橋から川を覗けば、すぐにライズするイワナ・ヤマメたちの姿を確認することができます。川の環境が守られてきた最大に理由は、まず川沿いに道がないということです。川の上流へは、川を遡る以外に方法はありません。また河口付近から魚が豊富ということで、上流にわざわざ遡ってまで釣りをする必要がないということで、産卵場所あたりは、まったく手付かずで守られたということのようです。季節にはサクラマス、さらに降海型のイワナも遡上します。健全な川とは、こうして山と海とがつながっているということこそが大切なことなのです。川の周囲に人間が手を加えないことで、こんなにも豊かな川が残るものなのですね。

昔、渓流釣りは、1里(1り=約3.9キロ)1匹と言われていましたが、この川では1歩1匹とか、現代風に言えば、ワンキャスト・ワンフィッシュというぐらいに魚が豊富です。河口付近からすぐに日本の典型的な山岳渓流の様相で、源流までは、たいしたことのない流程でも、かなりの体力と沢登りの技術が要求されます。しかし、危険で困難な道でも、源流近くには想像を絶するほどの楽園が待っていてくれます。釣ることはそれなりに難しいのですが、数多くの巨大魚たちが悠然と泳ぐ姿は、比較的容易に見ることができるでしょう。

では、なぜ、いま、私は北海道に移住してしまったのか。それは、私がこの地域に住み続けることで、この地域の川が、よけいに荒らされては困ると思ったからです。なにぶん不便な地域のため、釣り具の調達は通販にたよるより他ありませんでした。しかし、この地域で暮らすフライフィッシャーがいるということを釣具屋さんが知って、下手にウワサでも流されると困るので、いつも釣り具は、面倒でも実家経由で転送してもらっていました。それぐらい川を守るということに気を使っていたということです。
今後、30年後も更にその先も、30年前の姿でそっとしておいて欲しいものです。そう願うばかりです。

約30年前、はじめてヤマメ・イワナのフライフィッシングをおぼえたのは、この川でした。また、私は数年前、主な目的として釣りをするために、この川から1時間半圏内に2年間居住していました。しかし、2年間でこの川へ釣りのために入ったのは2回だけです。なぜそんなに少なかったかと言いますと、ひとりでも川に立ち入る人数を減らしたかったから。人が渓流に立ち入ることで、生態系にどれほどの影響があるのかわかりませんが、とにかく、この川を守りたいので、まずは率先して自粛したわけです。

残念ながら河口付近には、橋があり、不法投棄のゴミが散乱していたり、海からの漂着物があったりということはあっても、ひとたび入渓すれば、30年前とまったく変わらない姿がそこには残されています。小ヤマメが群れる淵、イワナが無邪気に戯れる落ち込み、そこここに懐かしい記憶がよみがえってきます。この川の近くには民家もなく、唯一あった畑は、いまはあるじをうしなったのでしょうか、荒れ果てており、まったくひとけはありません。昔あった畑へ水を引くためのパイプは、残骸がわずかに残っているのみで。壊れて流され、いまは廃棄物と同化しています。

この川の特長として、河口付近からイワナ・ヤマメが釣れるという、かなり特異な環境があげられます。河口に架かる橋から川を覗けば、すぐにライズするイワナ・ヤマメたちの姿を確認することができます。川の環境が守られてきた最大に理由は、まず川沿いに道がないということです。川の上流へは、川を遡る以外に方法はありません。また河口付近から魚が豊富ということで、上流にわざわざ遡ってまで釣りをする必要がないということで、産卵場所あたりは、まったく手付かずで守られたということのようです。季節にはサクラマス、さらに降海型のイワナも遡上します。健全な川とは、こうして山と海とがつながっているということこそが大切なことなのです。川の周囲に人間が手を加えないことで、こんなにも豊かな川が残るものなのですね。

昔、渓流釣りは、1里(1り=約3.9キロ)1匹と言われていましたが、この川では1歩1匹とか、現代風に言えば、ワンキャスト・ワンフィッシュというぐらいに魚が豊富です。河口付近からすぐに日本の典型的な山岳渓流の様相で、源流までは、たいしたことのない流程でも、かなりの体力と沢登りの技術が要求されます。しかし、危険で困難な道でも、源流近くには想像を絶するほどの楽園が待っていてくれます。釣ることはそれなりに難しいのですが、数多くの巨大魚たちが悠然と泳ぐ姿は、比較的容易に見ることができるでしょう。

では、なぜ、いま、私は北海道に移住してしまったのか。それは、私がこの地域に住み続けることで、この地域の川が、よけいに荒らされては困ると思ったからです。なにぶん不便な地域のため、釣り具の調達は通販にたよるより他ありませんでした。しかし、この地域で暮らすフライフィッシャーがいるということを釣具屋さんが知って、下手にウワサでも流されると困るので、いつも釣り具は、面倒でも実家経由で転送してもらっていました。それぐらい川を守るということに気を使っていたということです。
今後、30年後も更にその先も、30年前の姿でそっとしておいて欲しいものです。そう願うばかりです。
